結不動産提携業者ネットワークについて

旧法(借地法)による地主と借地権者(=借地人)のトラブルが何十年も続いています。
大正10年に制定された旧借地法は、余りにも借りる側を保護する立場を採った法律で、その典型的なところは、一旦借地契約を交わすと「半永久的に返還されない」といった契約となり、地主の立場からすると大きな悩みの種となる内容でした。そうして今日まで及んでいる借地問題のトラブルの根幹は旧借地法の施行に由来しています。この法律は、土地を貸す側となる強者の地主、そして、土地を貸してもらう側という弱者の借地人の両者間の関係において「弱者である借地人を保護する」という目的で制定されています。
その不適部分を是正するために、平成4年8月に新しく新法(借地借家法)が改正されたのですが、平成4年の法改正前に既に締結されている借地契約においては新法の規定は適用されず、今現在でも「土地を返してもらえない」状況が続き、旧借地法で指定された借地人優位性は未だ変わるに至っていないのが現実です。そして、地主と借地人の借地権トラブル問題は、初代・地主と初代・借地人から子供、孫へ、2代目・3代目に相続されていて、その間に借地権の共有名義人が増え、より一層問題解決を困難にしています。

主な地主側からの不満としては、
1)地代の値上げを要求しているが応じてくれない、強く言うと供託すると言う。
2)10年毎の契約更新代も支払ってくれない等。

一方、借地人側からの不満としては、
1)改築したいが承諾金を支払わないと承諾しないと言う
2)借地権を買い取ってくれず、第三者への売却も承諾してくれない、等々
お互いの言い分があり、地主と借地人の信頼関係は崩れ、何十年にも亘る借地権のトラブ
ルとして現在も続いているのです。

しかし、借地権問題をこのまま放っておくのは、借地人も地主も百害あって一利なしです。地主にとしてみれば意地もプライドもあることは明確です。しかし、目の前の借地問題を解決するには、地主の方が開き直って50歩譲る、位の気持ちで話し合えば、借地人も必ず譲歩してきます。
弊社が取り組む、この様な「ワケあり物件」の解決は決して簡単でないことは重々承知しています。しかし、誰かがどこかで引き上げて表に出さなければ、これからもずっとそのままの塩漬け状態が続くと推移されます。それは個人間のみでなく、相対的に社会的にも経済的にも大きな損失だと考えられます。
弊社は微力な零細企業ですが、当事者の立場に立ち、それらの問題の解決に正面から真摯に取り組んで行きます。

上記掲載の、提携ネットワーク図は、これらの難問に立ち向かう際に必要となる専門業者を網羅したものです。

例えば、何十年も前に借地契約を取り交わした土地には、現在においてしっかりとした測量図が存在しないことがほとんどです。
そこで各々の土地の境界を明確にするには、「土地家屋調査士」といった測量に関するスペシャリストを手配し、専門家による測量図や分筆測量を行う必要があります。その出来上がった資料を基に今度は「司法書士」によって法務局への登記手続きを行い、「解体業者」による解体工事・廃棄物処理を行って、更地を造成・整地します。その後、「建築士」に土地に関する調査や概略設計を依頼し、その土地にどの位の規模の建物が建つかを判定してもらった時点で、その土地が元来持つ市場における「価値(=売却価格)」が数字となって想定できるのです。
その数字を明らかにした時に初めて、借地問題のネックとなる「地主に対する借地権の買取り請求」や「借地人に対する地代値上げ」の基準値が見え、話し合いの土台ができるのです。

借地問題のみならず、世の中には通常の方法では買手が決まりにくい特殊な事情を抱えた物件がたくさんあります。

  • 自殺・他殺・孤独死のあった物件や嫌悪施設が近くにある物件。
  • 傾斜地・がけ地に建つ物件や、違法建築・再建築不可・築古物件。
  • 道路付が悪い物件、市街化調整区域内物件、農地等があり、

これらの物件は、いわゆる「ワケあり物件」「お困り物件」と揶揄される類の物件です。

私たち不動産業者は、不動産問題に関しては専門業としての強みがあります。しかし、その範囲を上回るトラブルの解決策として、法律が絡む時は法のスペシャリストに。
売却においてより詳しい調査が解決の近道となる際は、調査士へサポートの依頼を。同じ物件がひとつとしてないように、お客様お一人お一人のお悩み事も多種多様です。
人間1人で出来る事は知れていますが、提携ネットワーク図のようそれぞれの専門業者が共通認識の下に連携すれば、必ず解決の道は開けると確信しています。

私達は、お客様のケースに合わせて、様々な解決プランのご提案をさせて頂きます。
皆様方の温かいご支援お願い申し上げます。