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国債暴落を回避せよ

過去20年、どうにかクラッシュを回避してきた日本経済。
だが、もう猶予は余り無いように思います。
国債暴落のXデーが迫って来ているのでは?


大震災が東日本を襲った3月11日、
日本国債10年物の利回りは前日の1.31%から0.05%低下しました。
翌日以降も日本国債への引き合いは強く利回りは1.2%台で推移していました。
今のところ、大震災は日本国債の売りにはつながっていません。
むしろ、安定資産としての価値が高まっている。

ただし、その状態が長く続く保証はありません。
ターニングポイントとなりうるのは、2014年といわれます。

現在、国債を主に買い支えているのは家計でありまする。
 家計が〝直接〟保有している国債残高は全体の4%にすぎないが、
家計の預貯金や保険料を元に、金融機関が〝間接的に〟国債を購入しているのです。

しかし、その家計の力にも限界が見え始めています。
10年9月末時点、家計の金融資産から
負債を除いた、純金融資産は1077兆円。
それに対し、政府債務は920兆円まで接近しています。

今後も10年度と同じ44兆円規模の新規国債を発行し続ければ、
14年には政府債務が家計資産を上回ってしまいますう。
大震災の影響で税収が落ち込み復興費用がかさめば、
その時期はより早まることになります。


家計という引き受け手を失えば、
残る選択肢は「海外への販売」
日本銀行による国債の直接引き受け」ぐらいしかなくなります。

前者(海外への販売)を選んだ場合、
現在の利回りでは海外投資家の買いは見込めない。利回りの引き上げは必至でしょう。
すると、利払い費が増え、国の債務はさらに増えてしまいます。

一方、後者日本銀行による国債の直接引き受けを選べば、
通貨の供給量が増え、インフレ圧力が強まります。
それが穏やかなインフレにとどまればいいが、
ハイパーインフレや円の暴落につながるおそれもあります。

ある証券マンは「日銀による直接引き受けは、将来的に円の信用力を毀損する。
日本の金融市場が非常事態である事をみとめることにもなる」
と警鐘をならしています。


つまり、どちらを選ぶにしろ、副作用は避けられないのです。
金利上昇(=国債価格の下落)か、インフレもしくはその両方が起きるといわれます。


それが日本経済に与える影響は甚大です。
まず国債価格の下落により、銀行が大きな損失を被ります。
10年末時点で、都市銀行は93兆円、地方銀行は30兆円の国債を保有しています。
とりわけ、満期の長い国債を多く持つ地銀の金利上昇リスクは大きくなります。

日銀の試算によると
地銀は1%の金利上昇で、4兆円規模の損失を生むリスクを抱えています。
そこに国債暴落に伴う株安が重なれば、
自己資本が大きく毀損し、倒産危機を迎える銀行が続出しかねません。

公的資金の注入が必要となり、政府債務がさらに膨らみます。


「金融危機」は、当然国民や企業にも飛び火します。
貸出金利の上昇により、変動金利住宅ローンの返済額が上がり、
差し押さえを余儀なくされる家計が増えてきます。

加えて、銀行が連鎖倒産し、財源が枯渇すれば、
ペイオフ制度で定められている「1000万円までの預金保護」も反故にされかねません。

さらに金利の高騰は、
企業の投資減退や中小企業の倒産を生み、不況をいっそう深刻化させます
その結果、企業の収益が悪化し、賃下げやリストラが加速することになります。


国債暴落から始まる金融危機と生活危機。
これらの「悪魔のサイクル」はあくまでも理論上のものであります。
しかし、他国の例を見ると、まったく絵空事とは言えません。

団塊世代も逃げ切れません!


国債暴落は、すべての国民の生活をのみ込みます。
ただし、そのインパクトは一様ではない。世代や立場により差がある。
経営コンサルタントの大前研一氏は、ロシアが1998年に財政危機に陥った後、
最も苦しんだのは「年金生活者」だったと言う。

ハイーパーインフレになっても、
若い労働者の給料は比例して上がるので、ダメージは比較的少なかった。
稼ぐ力のある人間はケロッとしていた。
だが、年金は定額なので実質的に10分の1」「100分の1」になったと言う。
年金生活者の中には、自給自足の原始生活を強いられる人々も多く生まれた」という。

同じ構図は日本にも当てはまります。日本の公的年金では、
04年度までは「物価スライド」方式が採用されており、
物価上昇率に応じて、年金額も同率で増えていく仕組みでした。


しかし、現在の「マクロ経済スライド」方式では、
年金額の伸びを物価の伸びよりも抑えることになっています。
そのため、インフレが進めば、実質的な年金額は減ることになるのです。
そこに消費税増税が重なれば、実質的な年金額はさらに目減りしてしまいます。

即ち、退職を迎えた
団塊世代以上の人間も、財政危機の余波から逃れる事はできないのです!

このまま財政赤字を垂れ流せば、
最悪のシナリオは現実味を帯びて来ます!






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