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液状化埋め立て地直撃

東日本大震災の発生から1ヵ月半が過ぎた4月下旬。
震源地から約300㌔離れた千葉県浦安市で、
重機がフル稼働で土煙を上げていました。


市面積の
75%が埋め立て地の同市。
震災の爪痕は、思いがけないかたちで及んでいました。


市によると、家屋の倒壊など震災による死亡者はゼロ。
津波による人身の被害もなかった。
だが、一戸建て住宅やライフラインは甚大な被害に遭った。
原因は地震に伴う「液状化」です。


水とともに噴き出した大量の砂が、家や道路を傾け、
地下に埋設された上下水道やガス管を押し流しました。
液状化は埋め立て地を中心に市内の85%に及びました。


埋め立てエリアのほぼ中央に位置する同市今川地区。
波打つ路面に、むきだしの仮水道管が伸び、傾いた電柱が延々と連なっています。
ライフラインは今なお、応急復旧した段階にすぎないことを物語っていました。


数分間続く震度5の揺れ。
自宅の窓から外の様子をうかがい、屋外へ避難すべきかどうか迷っていました
渡辺啓公さん(71)=浦安市今川3丁目=は眼前の光景に息を飲んだのです。
「地球の呼吸を見ているようだった!」


自宅前のアスファルトの路面が、揺れに合わせて隆起したり沈んだり。
どこからともなくしみ出た濁水が、道路に面した玄関先や車庫に
みるみるたまって行きます。水道管が破裂したのかと思ったが、
よく考えるとその辺りに水道管は埋設されていないのです。

液状化被害の深刻さを思い知らされるのは、
3月11日の本震が収まった後でした。


上下水道やガスが使えなくなった。
飲料水は毎日、地区内の給水所で配給を受けました。
自宅のトイレや風呂が使えない生活は1ヵ月近く続きました。
簡易トイレが市内各所に設置されました。

簡易トイレが苦手な渡辺さんは、市から配給された便や尿などの
水分を急速に吸収し凝固させる「便袋」を使って自宅で済ませました。
ある程度たまった段階で庭の土中に埋めました。


自宅前の道路が隆起し、自宅敷地と路面の高さが逆転しました。
路面から噴出した濁水は玄関先や庭にたまり、
あっという間に「ダム状態」になったのです。

車庫に駐車した乗用車はタイヤの3分のI位の高さ迄水に浸かりました。
噴き出したのが砂だと分かったのは水がはけた後でしたた。
水分が少なくなると砂は固まり、タイヤを締め付けました。
砂をかきださないと、車は動かせなかったのです。


近年、埋め立て地が急増している沖縄も液状化と無縁ではありません。
過去最大の液状化被害をもたらした東日本大震災から、
沖縄は何を教訓とするべきか。


液状化
強い振動(震度5以上)を受け、地下水を含んだ砂地盤が液状となる現象。
汚泥が地表に噴出(噴砂)し、道路や建物の基礎の地盤沈下を起したり、
マンホールなど軽い構造物を隆起させます。
発生場所は埋め立て地や
三角州がほとんどです。
開発が進む都市部での被害拡大が懸念されています。



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