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残りの原発は大丈夫か

「日本では大きな原発事故は起きない」という。〝安全神話〟は、
東日本大震災による福島第一原子力発電所の非常事態を受け、
根底から崩れ去った。


天災は突然襲いかかり、ひとたび原発で深刻な大事故が起きれば、
被害は長期間、広範囲に及ぶ。


地震列島・日本の各地に立地する原発
54基の耐震性、
津波に対する備えは果たして大丈夫なのか。

「他の原発もすべて危ないですよ。
福島第一原発の事故を見てわかるとおり、
電源系統が壊れたら原子炉も壊れるのです。

日本の原発は震度6で倒れると思ったほうがいい。


電力会社と国に『地震や津波で倒れるような原発は作らないでほしい』と
10年間言い続けてきたのですが……今回の事故は非常に残念です」


元内閣府原子力安全委員会専門委員の中部大学の武田邦彦教授か憤る。
国は
1978年に定めた原発の「耐震設計審査指針」(以降、耐震指針)を
2006年に改定したばかりだが、武田教授は、さらに想定規模を引き上げた
新たな耐震指針の策定を提案する。


「日本で起きた過去最大の地震に耐えられる指針に変えることが必要です。
また、今からでも耐震工事は間に合う。津波に対しては壁を作ればいい。
補強をしてから運転すべきです」



福島第一原発の事故をめぐり、朝日新聞が実施した全国
10電力会社などの
安全対策に関する調査(4月
16日付朝刊)では、大半が事故前、
長期間の電源喪失など福島第一原発レベルの事故に対応する態勢を
とっていなかったことが判明した。

各電力会社は福島第一
原発事故後、
全電源喪失時に備えた電源車の配備などに乗り出し、

安全対策の見直しと強化を急いでいるが、当然のことだろう。

4月
18日の参院予算委員会。東京電力の清水正孝社長は福島第一原発事故について、
「これまで1415㍍という津波の大きさは想定できなかった。
残念ながらそのような意味での想定は甘かったと言わざるを得ない」
と述べた。

その数日後、東電は新潟県・柏崎刈羽原発の海岸側に福島第一原発の大津波と同じ、
高さ1415㍍を想定した防潮堤を新設すると発表。

他の電力会社も対応に動いており、
たとえば、中部電力は高さ12㍍超の防波壁を建設することを決めている。


だが、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は警鐘を鳴らす。
日本中が活断層だらけであり、
地震と津波の可能性はどの原発にもあるといえます。
事故は同じパターンでは二度と起きないものです。



全国の原発は全部、危険と思ってください。

私はまず、
海地震の予想震源域の中心に位置する
浜岡原発(静岡県)を止めなければいけないと考えていますが、
予想もしない他の原発で事故が起きるかもしれません」


それでも、全国各地では原発が稼働している。
自分の身は自分で守るという心構えが必要だ。


考えたくはないかもしれないが、
「原発は事故を起こすもの」という認識を日頃から持ち、
万が一の際に冷静な行動がとれるように備えておきたい。





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