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南海トラフ巨大地震が迫りくる:予知困難


南海トラフ巨大地震 ハード面整備 費用捻出に各自治体が懸念
  

南海トラフ巨大地震の防災対策で最終報告に示されたのは
千年に1度の巨大地震ではなく、100~150年に1回程度の
M8級の地震を念頭に置いた「現実路線」の防災対策です。

それでも多くの対応を求められた各自治体は、ハード面の整備に必要な費用捻出に
頭を悩ませつつ、防災教育などソフト面を充実させ、予測不能な震災への対策を急いでいます。


「巨大地震」なぜ起きるのか 


地球最大はM10の恐れ約280キロの海岸で津波対策を必要とする静岡県。
3月時点で約9割に当たる250キロに堤防や水門が設置されました。
全国に先駆けて対策を進めてきた同県だが、

担当者はまだまだ被害が予想され、整備が必要な地域は多いと話しています。
漁業活動の利便性や観光地での眺望の観点から根強い反対意見がある上
資金調達が最大の課題となっています。

遠隔操作可能な水門は、設置も維持管理も多額の費用が必要です。
担当者はどのような高さの津波を想定しても、完全な対策はできないと言います。
建物については、耐震化を現状の79%から100%に高めれば直接的被害を半減できるとし、
耐震化率向上を求めたが、必要な財源確保の方策は示されていません。

平成27年度に住宅耐震化率85%を目指す和歌山県の担当者は
財政状況もあり、国の補助がなければ計画通りにはいかないと言います。
救援活動などで重要な役割を担う役所や学校、病院などの施設は、
発災後も機能維持の必要があるとして高台移転などの津波対策と耐震強化を要請しています。

移転が難しい場合は、短時間で避難できる津波避難ビルの指定など代替策を提示しています。
病院については、大量発生する重傷者に対応するため、被災地外から運び込んだ
移動式救護施設による「野外病院」の開設や、患者の搬送などに関する広域連携も求められます。

ただ、これらも具体的手法や費用の見通しは示されていません。
避難所での「トリアージ」も、押し寄せる被災者をどう選別するかは未知数で、
自治体から受け入れ基準が分からないと困惑の声が上がります。
初めて示された内容が多く、具体策は国の防災計画を待つしかない」。
愛知県の担当者は戸惑いを隠せません。


一方で、最終報告は自分の身を自分で守る「自助」の考えを取り入れた防災教育などの
ソフト面も重視しています。津波ハザードマップ(災害予測図)の周知などを求めています。

昨年3月に公表された最大34メートルという津波の被害想定に、
住民からあきらめの声も出ていた高知県黒潮町では、
避難方法などを各自で確認できる個人カルテの作成を開始しています。

高台への避難路を住民自らが整備できるよう、費用の補助制度も用意し意識改革を図っています。
担当者は「災害はいつ起こるか分からない。
地元でできることは自分たちでやる意識が必要だ」と話している。


南海トラフ「
予知困難」 前兆現象を否定揺らぐ予知の根幹
「科学の実力に見合わぬ」厳しい現状認識
「現在の科学の実力に見合っていない」。
東海地震の予知や警戒宣言に伴う防災体制について、
地震学者で構成する調査部会は厳しい現状認識を突き付けています。

昭和53年施行の大規模地震対策特別措置法では、
気象庁が東海地震の前兆現象を検知した場合、首相は警戒宣言を発令。
静岡県を中心とする157市町村で鉄道がストップし、銀行や病院の外来診療が閉鎖され、
津波危険地域の住民に避難指示が出るなどの大規模な厳戒態勢が敷かれます。

調査部会の報告は、予知体制の是非には踏み込んでいないが、
科学的な根拠が希薄な中で、これほどの社会的なコストを払ってまで警戒するのは
妥当なのかという問題提起といえる。

ただ、地震学者の多くは、観測の中止に否定的です。
防災科学技術研究所の岡田義光理事長は「東海地震の観測網は既に整備されており、
維持費はそれほど多くない。
廃止すれば科学的なデータや知見も得られなくなりマイナスだ」と話しています。


南海トラフ地震の予知は困難
 中央防災会議最終報告では
南海トラフは、M8級の東海・東南海・南海地震の震源域が東西に並んでおり、
これらが連動して巨大地震が起きる恐れがある。

気象庁は東海地震の直前予知を目指して地殻変動を監視しているが、

前兆現象が検出された場合、
東海を上回る巨大地震の発生の有無を予測できるかが防災上の焦点になっています。

作業部会の下部組織である調査部会は科学的な知見を基に検討した結果、
前兆現象を捉えて地震の発生時期や規模を高い確度で予測することは
困難との見解をまとめています。

気象庁は、昭和19年の東南海地震の直前に観測された地殻変動を前兆現象と解釈し、
東海地震予知の可能性の根拠としてきたが、調査部会は「疑わしい」と指摘。
東海地震や連動型の巨大地震について「確度の高い予測は難しい」と結論付けています。
 
M8以上が30年以内に80% 南海トラフ地震「M8以上」発生確率7割
東海から九州にかけて未曾有の被害をもたらす南海トラフ巨大地震

その発生確率が見直され、南海トラフのどこかでマグニチュード(M)8以上の地震が
30年以内に起きる確率が、60~80%になる可能性があるという。

政府の地震調査委員会が近く正式に公表する。
30年とは言わず、いつ来てもおかしくないと踏まえ、準備だけは整えておきたい

地震調査委ではこのほど、東海・東南海・南海の3地震を個別に評価する
従来の手法を見直し、一元的に推計する方針を決めています。

駿河湾から九州東部沖にかけて延びる南海トラフでは、
過去にM8級の東海・東南海・南海地震が繰り返し起きている。

地震調査委は現在、トラフ全体を3つの震源域に分け、
過去の発生周期から個別に確率を予測しており、
今年1月時点で
30年以内の確率は、東海88%、東南海70~80%、南海60%と評価していました。

しかし、過去のケースでは東海を除く2つの地震がほぼ同時に起きたり、
宝永地震(1707年)では3つの地震が連動するなど、
規模や連動性は多様なことから、
南海トラフ全体を一元的に予測する手法に変更しています。


その結果、M8級は60~70%となる見込み。60~80%との観測もある。
最終報告は、巨大地震の被害について、
震度6弱以上または浸水深30センチ以上の面積が10ヘクタール以上の自治体は
30都府県の734市区町村に達し、面積で全国の32%、
人口で53%の超広域に及ぶと推計。「国難ともいえる巨大災害」と強調した。


その上で避難を主体とする津波対策や耐震化の徹底を求め、
新たな法的枠組みや達成時期を明記した防災戦略が必要だとした。

これに基づき国は今年度中に対策大綱を策定する。
復興が遅れると「国としての存立に関わる」として事前の防災対策を重視。
被災地では行政の支援が行き届かないため、
家庭で1週間分以上の食料などを備蓄するよう求めた。

南海トラフで「M8以上」発生確率7割…「M9級」は算出せず
政府の地震調査委員会は南海トラフ(浅い海溝)で起きる大地震の長期予測について、
東海・東南海・南海の3地震を個別に評価する従来の手法を見直し、一元的に推計するを決めた。


南海トラフのどこかでマグニチュード(M)8以上の地震が
30年以内に起きる確率を60~70%とし、
M9級の巨大地震の確率は算出しない。
これらの事を近く正式に公表するという。
駿河湾から九州東部沖にかけて延びる南海トラフでは、
過去にM8級の東海・東南海・南海地震が繰り返し起きている。

地震調査委は現在、トラフ全体を3つの震源域に分け、
過去の発生周期から個別に確率を予測しており、
30年以内の確率は今年1月時点で
東海88%、東南海70~80%、南海60%と評価している。

しかし、過去のケースでは東海を除く2つの地震がほぼ同時に起きたり、
宝永地震(1707年)では3つの地震が連動するなど、規模や連動性は多様なことから、
南海トラフ全体を一元的に予測する手法に変更する。

またM9級は過去に起きたことがなく、発生周期が不明のため確率の計算は困難と判断。
M8級と比べて発生頻度は非常に低いとの評価にとどまる見通しで、
国の中央防災会議が被害想定を公表したM9・1の最大級の巨大地震の確率も算出しない。



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