居抜き店舗の活用で開業した事例

飲食店を始める時、最近特に注目度の高いのが居抜き物件です。
居抜きはスケルトン状態の物件から店舗を造るより、初期にかかるコストが安く済むのだからです。

飲食店の場合、特に給排気と排水の設備はコストが掛かります。
厨房の防水加工や防火に配慮しつつ、営業許可の下りる厨房を造らなくてはならないため、お客から見えない部分であるのに、軽々しくコストカット出来ないのです。営業許可が下りている居抜き物件を選ぶ方が賢明だと言えるのです。

大城さんは、5年営業した25坪のラーメン店を150万円で買いました。その居抜き物件は相当汚れていました。コンロ周りのステンレスには油がこびりつき、フードも色が変わり床も驚くほど汚れていました。一つひとつの厨房機器をチェックすると、開業時にどれも新品で購入されており、動作には全く問題はありませんでした。

大城さんは以前 同じ規模位の見積もりを依頼した事がありましたので、造作譲渡料が150万円という居抜きの安さは驚きました。本人の取った見積額の1/5の価格です。立地もビジネス街でしたので願ったり叶ったりです。

内覧希望者が5・6人予定されていたので、購入を即断しました。そして、新たに購入したのは食器類と備品のみでした。什器類は、そのままで十分でした。
1週間かけて徹底的に掃除をしました。壁を磨き、油でべとついた床も時間を掛けて洗いました。薄汚れたカウンターは削って化粧合板を張り付けました。
厨房機器も清掃したことで新品のようになりピカピカになりました。
厨房機器は10年以上使えるものも多いと聴いています。汚れていましたが、まだ5年しか使っていないので、動作環境は快適でした。

約3年後、大城さんはある事情で店を移転することとなり居抜きで売却を考えます。少し高めに設定し売れない場合に値下げをすれば良いと考え250万円に設定しましたが、そのままの価格で譲渡する事ができたのです。

前の経営者からは、空店舗状態から開店して1000万円以上掛かったと聞いていました。大城さんは借り入れが無かったので、3年間で350万円貯金する事が出来そうです。居抜き店舗の活用がこの結果を生んだのです。移転する店舗もやはり居抜き物件だそうです。

飲食店の経営は開業と廃業が繰り返す過当競争で厳しい世界です。ですが、飲食店や居酒屋を開業したい方が一杯います。

不況だから開業者は少ないのではないか、と考えるかもしれませんが、 
現実はそんな事はありません。実際には不況になってからの方が多く、バブル期をしのぐ勢いなのが飲食店の開業熱なのです。飲食店と言ってもその業種・業態は種類が色々です。
しかし、その中で特に開業熱が多いのが居酒屋系の飲食店です。
何故、居酒屋系飲食店の開業希望者が増えているのか考える場合、自分自身が友人や同僚と良く居酒屋系飲食店に行っていた単純な理由からに外らないのです。実際、居酒屋は今まで飲食店で働いた経験のない素人の開業者でも利点が多いのです。

利点1.何と言っても居酒屋系飲食店は、客付きがいいと言うことです。
仕事帰りに一杯友人と一杯恋人と一杯等居酒屋に行く機会は誰でも日常茶飯事にあります。又、お客さんに気に入って貰うと固定客になりよく利用するようになります。

利点2.飲食店系居酒屋は、昼間の営業もでき営業時間が長く取れます。
多くの業種が客の減少に窮しています。客単価を上げる事は難しいです居酒屋系飲食店は、客単価アップの商売がやり易いと言うことです。

利点3.居酒屋系飲食店は業種業態の幅が広いと言う事です。
焼き鳥居酒屋・刺身居酒屋・大衆居酒屋等の昔からある業種の居酒屋から、カフェ風居酒 屋・ダイニング居酒屋・ワインバー居酒屋等々、最新の業種まで色々あり、業種業態の選択の幅が広いのが居酒屋系飲食店の特徴です。
又、従来からある業種・業態に酒と肴を付ければ新しい居酒屋系飲食店を造る事が出来ます。最近ではカラオケ居酒屋・団塊世代居酒屋も見られます。

利点4.素人や女性でも調理を練習すれば出来る入り易い業種であります。

利点5.居酒屋系飲食店はどんな時代が来ても不滅な商売と言えましょう。
昔からの焼き鳥店が焼き鳥居酒屋となっても人気があるのがそれを証明しています。このように居酒屋飲食店は多くの利点を持っています。しかし、開業するに当たっては甘く考えてはいけません。
利点が多い反面、競争も厳しいです。安易な開業はリスクを伴います。

居酒屋系飲食店を開業するには、大きな資金が掛かります。
まず店舗は賃貸で借りなければなりません。内装費も相当かかり、厨房設備費・空調設備費・什器備品費等も予想以上に掛かります。大きな資金が無ければ出来ないかと言えば、そうではありません。

居酒屋系飲食店は、発想と知恵を働かせば、小資金でも開業出来ます。
店造りや業種・業態選びに工夫し上手な資金造りのやり方をすれば、大きな資金が無くても素人・女性でも繁盛店を造る事が出来ます。

今や居酒屋系飲食店は、小資本の個人企業だけの市場ではありません。
大企業も多角化の手段として居酒屋系飲食店を狙っていますし、既に成功をしている企業体もあります。大規模店・大規模チェーン店の出店拡大攻勢も頻繁に行なわれています。
これからの居酒屋系飲食店は、大企業とも戦わなければなりません。
それを言うと、店を開店しても持たないのではないか?と不安を感じる人もいると思いますが、しかし、それを恐れる必要はありません。居酒屋系飲食店は価格だけで戦っているわけではありません。又、どんな商売も皆が成功する事は絶対ありません。勝ち組と負け組み、それと泣かず飛ばずに分別されます。

居酒屋系飲食店では、大いに儲かっている
10%の勝ち組店があり、20%~30%の泣かず飛ばず組で、利益は余り無いけど食べていくのに問題はないお店に分かれます。

約半数の店は経営が苦しく、お店を閉めたいと考えていると言われます。でも閉めるのに閉められない事情を抱えているのです。

殆どはお金の問題です。何百万円かで売れたらお店が閉められます。30坪位の居酒屋を開店するにも1000万円位の資金が掛っています。開店に掛かった費用の20~30%が居抜き店舗の相場です。

2~3年は常連客を造るのに苦労します。借入金の返済も大きく資金繰りにも苦労します。段々精神的に参っていきます。そして、遂にお店を閉めたいと決心していくのです。新しくお店を開店しようとする方には、他人様の汗水の結晶を利用するのは本音ではないでしょうが、

居抜き店舗でスタートできる事は、これからの経営のリスクが1/3以下で済むことになるのです。後は繁盛店造りに集中するだけです。

店を閉める事になっても、買った価格と変わらない価格では売れます。
居抜き店舗でスタートする事はリスクが少ないということです。

小型の居酒屋系飲食店は、小型の利点を活かして差別化を考えるのです。
大型の居酒屋系飲食店では中々発揮出来ない特徴を、小型の居抜き店舗では、フットワークが軽いから可能なのです。居酒屋系飲食店と言う商売は、まだまだ将来性は高いと商売と言えます。

そのことは異業種の大企業ですら飲食店の出店を狙っているのを見ても明らかであります。ですから、今から居酒屋系飲食店を考えている方は躊躇する事はありません。勇気を持ってトライしてみたらどうでしょうか。

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